濁りにしめるほどよ 073

2019-09-27☆☆☆:特別な問題点はない02 帚木

解読編

帚木 原文 現代語訳 第5章12

にごりにしめるほどより  なまかびにては かへりてしきみちにもただよひぬべくぞおぼゆ 
難易度☆☆☆
(左馬頭)俗世の濁りに染まっている時分よりもなま悟りでは、かえって悪趣に身を落とすはめになろうと思われます。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:世俗時代の女出家後の女発言者(左馬頭)

  • 濁りにしめるほどよりもなま浮かびにては》A
    俗世の濁りに染まっている時分よりもなま悟りでは、
  • かへりて悪しき道にも漂ひぬべくぞ・おぼゆる》B・C
    かえって悪趣に身を落とすはめになろうと思われます。

直列型:A<B<C

  • A<B<C:A<B<C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:ぞおぼゆる/三次

〈[左馬頭]〉〈[女]〉濁りにしめるほどよりも なま浮かびにては かへりて悪しき道にも漂ひぬべくぞおぼゆる
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐

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語彙編

濁りしめる

世俗にまみえて生活する。「しめる」は「染む/マ行四段)の已然形+完了「り」連体形。

なま浮かび

なま悟り。

悪しき道

この世での悪事の報いとして、死後に向かう苦悩の世界。六道のうち地獄道・餓鬼道・畜生道。

おさらい

濁りにしめるほどよりも なま浮かびにては かへりて悪しき道にも漂ひぬべくぞおぼゆる

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