常はすこしそばそば 061

2019-10-07☆☆☆:特別な問題点はない02 帚木

解読編

帚木 原文 現代語訳 第4章15

つねはすこしそばそばしくこころづきなきひとの をりふしにつけてでばえするやうもありか  などくまなきものひも さだめかねていたくうちなげ 
難易度難易度☆☆☆
(左馬頭)普段はすこしすげすげしてて人好きしない女が、何かの折節公の場で才能を発揮することもあるものですしなどと、左馬頭は一点の曇りもないもの言いながら、頭中将は妻選びの要件を定めかねてひどくため息をつく。

ここがPoint

話者の変わり目

「ひたふるに子めきて柔らかならむ人/02-060」と対照的な女性。左馬頭に話者が変わったことを表す。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:妻候補発言者(左馬頭)頭中将

  • 常はすこしそばそばしく心づきなき人の・をりふしにつけて出でばえするやうもありかしなど》A・B
    普段はすこしすげすげしてて人好きしない女が、何かの折節公の場で才能を発揮することもあるものですしなどと、
  • 隈なきもの言ひも・定めかねていたくうち嘆く》C・D
    左馬頭は一点の曇りもないもの言いながら、頭中将は妻選びの要件を定めかねてひどくため息をつく。

直列型:A<B<C<D

  • A<B<C<D:A<B<C<D
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:定めかねて…うち嘆く/五次

はすこしそばそばしく心づきなき092〉の をりふしにつけて出でばえする〈やう〉もありかしなど 〈[左馬頭]〉隈なきもの言ひ 〈[頭中将]〉定めかねていたくうち嘆く
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 092「人のをりふしにつけて出でばえする」:Aの連体形(主格「の」)

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語彙編

そばそばしい

よそよそしい。

心づきなき

愛情を感じにくい。

出でばえ

公の場で映える。

隈なきもの言ひ

先に、頭中将の発言に対しては「隈なげなる気色」とあった。「げ」には似て非なるのニュアンスがある。ここは明快な論説であることを意味する。

定めかねて

「中将待ちとりてこの品々をわきまへ定め争ふ/02-030」を受ける。

おさらい

常はすこしそばそばしく心づきなき人の をりふしにつけて出でばえするやうもありかしなど 隈なきもの言ひも 定めかねていたくうち嘆く

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