受領と言ひて人の国 034

2019-10-08☆☆☆:特別な問題点はない02 帚木

解読編

帚木 原文 現代語訳 第3章03

りやうひて ひとくにのことにかかづらひいとなみて しなさだまりたるなかにもまたきざみきざみあり  なかしなのけしうはあらぬ でつべきころほひな 
難易度☆☆☆
(頭中将)受領といって地方の政治にかかずらいあくせくして、品は定まり上流には入れぬ中にもまた細かく諸段階があって、中流の位でもまんざらでない玉を、拾い出せる今日この頃です。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:受領受領の娘世の人(発言者)

  • 受領と言ひて》A
    受領といって、
  • 人の国のことにかかづらひ営みて・品定まりたる中にもまたきざみきざみありて》B・C
    地方の政治にかかずらいあくせくして、品は定まり上流には入れぬ中にもまた細かく諸段階があって、
  • 中の品のけしうはあらぬ・選り出でつべきころほひなり》D・E
    中流の位でもまんざらでない玉を、拾い出せる今日この頃です。

分岐型:A<B+C<(D<)E

  • A<B+C<(D<)E:A<B+C<E、D<E
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:ころほひなり/五次

〈受領〉と言ひて 050の国のことにかかづらひ営みて 〈品〉定まりたるにもまた〈きざみきざみ〉ありて 051の品のけしうはあらぬ[女] 〈[世の人]〉選り出でつべきころほひなり
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 050「人の国のことにかかづらひ営みて」「品定まりたる中にもまたきざみきざみありて」:並列
  • 051「中の品のけしうはあらぬ」(「AのB連体形」/「の」は同格)→「選り出でつべき」の対象

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語彙編

人の国

地方。

品定まりたる

貴族社会のヒエラルキーを支配する位階には得られる地位に限界があり、上流貴族には入れないものの。

きざみ

「品」よりも細分化した区分け。

けしうはあらぬ

まんざら悪くない。

おさらい

受領と言ひて 人の国のことにかかづらひ営みて 品定まりたる中にもまたきざみきざみありて 中の品のけしうはあらぬ 選り出でつべきころほひなり

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