思し紛るとはなけれ 135

2019-10-11☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第9章09

おぼまぎるとはなけれ  おのづからこころうつろひて こよなうおぼなぐさむやうなるも あはれ るわざなりけ  難易度☆☆☆
お気持ちが紛れるというのでもないけれどおのずと御心がお移りになりこの上なく慰むようにおなりなのも、人の情のなす哀れな業と言うものでしょうか。

解釈の決め手

あはれなるわざ:形容詞の叙述用法

「あはれ」という人の情がなす「わざ」。「わざ」は神意のように深い意味のこめられた事柄。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:語り手の判断

  • 思し紛るとはなけれど・おのづから御心移ろひて こよなう思し慰むやうなるも》A・B
    お気持ちが紛れるというのでもないけれどおのずと御心がお移りになりこの上なく慰むようにおなりなのも、
  • あはれなるわざなりけり》C
    人の情のなす哀れな業と言うものでしょうか。

直列型:A<B<C

  • A<B<C:A<B<C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:も…わざなりけり

〈[帝]〉思し紛るとはなけれ おのづから〈御心〉移ろひて こよなう思し慰むやうなる〈[の]〉も あはれなるわざなりけり
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • 思し紛るなけれ おのづから御心移ろひ こよなう思し慰むやうなる あはれなるわざなりけり
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 思し紛るとはなけれど おのづから心移ろひて こよなう思し慰むやうなるも あはれなるわざなりけり
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

思し慰むやうなるも

「慰むやとさるべき人びと参らせたまへどなずらひに思さるるだにいとかたき世かなと疎ましうのみよろづに思しなりぬるに(「慰めになろうか」と、夫人にふさわしい方々をお召しになるが、比べてみるお気持ちになる人さえ「全く見つからぬ世の中である」と、疎ましいとばかり万事をお考えになっておいででしたが)/01-128」を受ける表現。

おさらい

思し紛るとはなけれど おのづから御心移ろひて こよなう思し慰むやうなるも あはれなるわざなりけり

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