心細きさまにておは 130

2019-10-11☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第9章04

こころぼそきさまにておはします  ただわがをんな皇女みこたちのおなつらおもひきこえむ  いとねむごろにこえさせたま  難易度☆☆☆
四の宮が心細い気持ちでいらっしゃったところ、「ただわたしの娘たちと同じ皇女の列に加わらせていただきたくて」と帝は大層心を込めてお誘いになる。

解釈の決め手

同じ列:先帝と一院の関係

藤壺は先帝の娘で皇族の血を引いている。光源氏の父帝は一院の子とされていて、一院と先帝の系譜関係ははっきりしない。「同じ列に」考えてほしいということは、現在、皇女と認められていないことになり、先帝と一院とは別系統の皇統であったようだ。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:藤壺の宮皇女の身分

  • 心細きさまにておはしますに》A
    四の宮が心細い気持ちでいらっしゃったところ、
  • ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ》B
    ただわたしの娘たちと同じ皇女の列に加わらせていただきたくて と帝は大層心を込めてお誘いになる。

直列型:A<B

  • A<B:A<B
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:に…と…聞こえさせたまふ/二次

〈[姫宮]〉215細きさまにておはします ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ 〈[帝]〉いとねむごろに聞こえさせたまふ
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 215「心細きさまにておはしますに」→「といとねむごろに聞こえさせたまふ」

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • 心細きさまおはします ただわ女皇女たち同じ列思ひきこえむ いとねむごろに聞こえさせたまふ
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 心細きさまにておはしますに ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

心細き

後見がないことを痛感する。

いとねむごろに聞こえさせたまふ

「ねむごろに聞こえさせたまひけり/01-128」にもあった。三度あれば三顧の礼となるが、続く文では後見たちの勧めという形をとる。

おさらい

心細きさまにておはしますに ただわが女皇女たちの同じ列に思ひきこえむ といとねむごろに聞こえさせたまふ

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