御後見だちて仕うま 120

2019-09-25☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第8章15

おんうしろだちてつかうまつる だいべんのやうにおもはせて てたてまつるに さうにんおどろきて あまたたびかたぶきあやし  難易度☆☆☆
後見役として宮にお仕えしていた右大弁の、実子になりすまして連れてゆきお見せしたところ、相人は目をみはって幾度も首をかしげて怪しむのです。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:右大弁光源氏のこと相人

  • 御後見だちて仕うまつる 右大弁の子のやうに思はせて・率てたてまつるに》A・B
    後見役として宮にお仕えしていた右大弁の、実子になりすまして連れてゆきお見せしたところ、
  • 相人驚きて あまたたび傾きあやしぶ》C
    相人は目をみはって幾度も首をかしげて怪しむのです。

直列型:A<B<C

  • A<B<C:A<B<C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:に…驚きて…傾きあやしぶ/三次

〈[右大弁]〉御後見だちて仕うまつる 右大弁の子のやうに192はせて 率てたてまつる 〈相人〉驚きて あまたたび傾きあやしぶ
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 「思はせて」の主語は意味上帝の方がふさわしく思えるが、尊敬語がないので右大弁とする。その方が「思はせて率てたてまつる」の構造がすっきりする。
  • 192「思はせて」「率て」(並列)→「たてまつる」

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • 御後見だち仕うまつる 右大弁やう思は 率たてまつる 相人驚き あまたたび傾きあやしぶ
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 後見だちて仕うまつる 右大弁の子のやうに思はせて 率てたてまつるに 相人驚きて あまたたび傾きあやしぶ
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

御後見だちて仕うまつる右大弁

物語には書かれて来なかったが、現在、右大弁が祖母を亡くした光の君の実質的な後見役をしている。光の君が元服するにあたっても、帝へのお礼の品を右大弁が用意している。「弁もいと才かしこき博士にて/01-122」とあるので、光の君の漢学の師でもあるのだろう。

子のやうに思はせて

息子であるように偽装して。

たてまつる

(本動詞)相人にお見せする。客体敬語で相人に対する敬意を表す。

おさらい

御後見だちて仕うまつる 右大弁の子のやうに思はせて 率てたてまつるに 相人驚きて あまたたび傾きあやしぶ

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