かくてもおのづから 089

2019-09-27☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,07 予言約束・予知神託・名付・夢

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第7章09

かくてもおのづから わかみやなどでたまは  さるべきついでもありな  いのちながくとこそおもねんぜめなど のたまは  難易度☆☆☆
こうなった今でも自然と、宮などご成長なさったら、相応な機会もきっとある。長生きをこそ念じなさい、などと母君への言づけをお伝えになる。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:光源氏母君

  • かくてもおのづから》A
    こうなった今でも自然と、
  • 若宮など生ひ出でたまはば・さるべきついでもありなむ B・C
    宮などご成長なさったら、相応な機会もきっとある。
  • 命長くとこそ思ひ念ぜめ・などのたまはす》D・E
    長生きをこそ念じなさい、などと母君への言づけをお伝えになる。

分岐型・中断型:A<(B<)C<φ*C+D<E

  • A<(B<)C<φ*C+D<E:A<C、B<C、*C+D<E
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:などのたまはす/三次

164てもおのづから 〈若宮など〉生ひ出でたまは さるべき〈ついで〉もありなむ 命長くとこそ思ひ念ぜめなど 〈[帝]〉のたまはす
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 164「かくても」「おのづから」(並列)→「ありなむ」(文の中止)

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • かくておのづから 若宮など生ひ出でたまは さるべきついでありなむ 命長くこそ思ひ念ぜなど のたまはす
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • かくてもおのづから 若宮など生ひ出でたまはば さるべきついでもありなむ 命長くとこそ思ひ念ぜめなど のたまはす
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

かくても

更衣は亡くなり、宮仕えに対する感謝の気持ちを示すことができなかったが、こうなった今でも。

生ひ出で

大きく育って表面にでる。成長する意だが、頭角を現すこともふくむであろう。

さるべきついで

しかるべき機会。光の君を東宮に冊立するなどの機会。

思ひ念ぜめ

心に強く願っていなさい。今はじっと我慢しなさいなど。「め(むの已然形)」は勧誘。

おさらい

かくてもおのづから 若宮など生ひ出でたまはば さるべきついでもありなむ 命長くとこそ思ひ念ぜめなど のたまはす

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