すべて近うさぶらふ 104

2019-09-25☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,反復型

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第7章24

すべてちかうさぶらふかぎりは をとこをんな いとわりなきわざか  とはせつつなげ  難易度☆☆☆
誰もかれも近くでご奉仕している間は男も女も、何をお考えなのかと顔を見合わせて嘆く。

解釈の決め手

男女/をとこをんな

「さぶらふ限り」と同格。男(殿上人)が出てくるので、もはや後宮だけの問題ではなく、政治上の問題になっていることを暗示する。朝政を怠った結果であろう。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:帝付きの女房たちや近臣帝に対して

  • すべて近うさぶらふ限りは・男女》A・B
    誰もかれも近くでご奉仕している間は男も女も、
  • いとわりなきわざかなと・言ひ合はせつつ嘆く》C・D
    何をお考えなのかと顔を見合わせて嘆く。

分岐型・反復型:A[,B]<(C<)D

  • A[,B]<(C<)D:A=B、A<D、C<D
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:と言ひ合はせつつ嘆く/二次

すべて近うさぶらふ〈限り〉は 177 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 177「男女」:「すべて近うさぶらふ限りは」の言い換え

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • すべて近うさぶらふ限り 男女 いとわりなきわざかな 言ひ合はせつつ嘆く
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • すべて近うさぶらふ限りは 男女 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

わりなき

割切れない感覚。更衣の死に対する帝の嘆きが、度を超えすぎて理解不能である。

わざ

もともと神意を意味し、ここでは計り知れない帝の御心とのニュアンス。

言ひ合はせ

もちろん帝に聞こえないような小声で、顔を見合わせ。

おさらい

すべて近うさぶらふ限りは 男女 いとわりなきわざかな と言ひ合はせつつ嘆く

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