いとおし立ち かど 097

2019-10-10☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第7章17

いとおしち かどかどしきとこ ものしたまふおんかたにて ことにもあらずおぼちて もてなしたまふなるべ  難易度☆☆☆
とても押し出しが強く、とげとげしたやり方をなさるお方で、何ほどのことがあろうかと帝をお慰めする気持ちもそこそこに、憚りなく振る舞われるのでしょう。

解釈の決め手

思し消ち:何を考慮の外に置くのか

帝のお悲しみを軽視する。帝を無視するという解釈は行き過ぎであろう。桐壺にまつわる部分を否定するのである。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:弘徽殿の女御

  • いとおし立ち かどかどしきところものしたまふ御方にて》A
    とても押し出しが強く、とげとげしたやり方をなさるお方で、
  • ことにもあらず思し消ちて》B
    何ほどのことがあろうかと帝をお慰めする気持ちもそこそこに
  • もてなしたまふなるべし》 C
    憚りなく振る舞われるのでしょう。

直列型:A<B<C

  • A<B<C:A<B<C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:もてなしたまふなるべし/四次

〈[弘徽殿の女御]〉173おし立ち かどかどしきところものしたまふ御方にて ことにもあらず思し消ちて もてなしたまふなるべし
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 173「いとおし立ち」「かどかどしきところものしたまふ」(並列)→「御方にて」

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • いとおし立ち かどかどしきところものしたまふ御方 ことあら思し消ち もてなしたまふなるべし
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • いとおし立ち かどかどしきところものしたまふ方にて ことにもあらず思し消ちて もてなしたまふなるべし
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

おし立ち

横紙破り、我の強いこと。

かどかどしき

かどのあるさま。

ことにもあらず

何ほどでもない。重大事ではない。更衣風情が亡くなったからと言って、取り立てて騒ぐことではない。

おさらい

いとおし立ち かどかどしきところものしたまふ御方にて ことにもあらず思し消ちて もてなしたまふなるべし

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