鈴虫の 声の限り 076

2019-09-27☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺,05 空間/天候・風景・自然・環境,06 時間/時刻・昼夜・季節・時代,08 物語の構造/歌

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第6章12

 すずむしの こゑかぎりをくしても ながあかずふるなみだ  えもりやら 
難易度☆☆☆

松虫が羽を振り 声を限りに鳴くごとく長い秋の夜を泣き通しても 流れつづける涙ですこと どうにも車に乗り込めません。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:命婦

  • 鈴虫の声の限りを尽くしても》A
    松虫が羽を振り 声を限りに鳴くごとく
  • 長き夜あかずふる涙かな》B
    長い秋の夜を泣き通しても 流れつづける涙ですこと
  • えも乗りやらず》C
    どうにも車に乗り込めません。

中断型:A<BφC

  • A<BφC:A<B、C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:涙かな/三次φえも乗りやらず/一次

 〈鈴虫〉の 145の限りを尽くしても 長き夜あかずふる涙かな 〈[命婦]〉えも乗りやらず
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 「あかず」:夜が「開かず」と涙が「飽かず」が掛詞
  • 「ふる」:涙が降ると羽を振るが掛詞、鈴虫の鈴と振るが縁語
  • 145「声の限りを尽くしても」→「あかずふる」

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • 鈴虫 声限り尽くし 長き夜あかふる涙かな え乗りやら
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 鈴虫の 声の限りを尽くしても 長き夜あかずふる涙かな えも乗りやらず
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

鈴虫

王朝文学に出る「鈴虫」は今日チンチロリンと泣く松虫のことであり、今日リンリンとなく鈴虫は松虫といった。

おさらい

鈴虫の 声の限りを尽くしても 長き夜あかずふる涙かな えも乗りやらず

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