これにつけても 憎 042
解読編
桐壺 原文 現代語訳 第4章07
これにつけても 憎みたまふ人びと多かり
難易度☆☆☆
ですが、この追贈一つとってもお憎くみになる女御たちは多かったのです。
解釈の決め手
憎みたまふ
母が従三位になったことで光源氏は東宮候補として踏みとどまった、ないしは一歩近づいたことになる。競争相手がこれを憎むのは当然である。
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解析編
語りの対象・構造型・経路図
対象:弘徽殿の女御ほか
- 《これにつけても 憎みたまふ人びと多かり》A
ですが、この追贈一つとっても、お憎くみになる女御たちは多かったのです。
直列型:A
- A:A
- A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
- 〈直列型〉<:直進 #:倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 |:中止法
- 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用
述語句・情報の階層・係り受け
構文:につけても…多かり/二次
これにつけても 憎みたまふ〈人びと〉多かり
- 〈主〉述:一朱・二緑・三青・四橙・五紫・六水 [ ]:補 /:挿入 @・@・@・@:分岐
- 085「これにつけても」→「多かり」
附録:助詞・敬語の識別・助動詞
- これにつけても 憎みたまふ人びと多かり
- 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
- これにつけても 憎みたまふ人びと多かり
- 尊敬語 謙譲語 丁寧語
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語彙編
これ
桐壺更衣が女御クラスである従三位の位を追贈されたこと。
おさらい
これにつけても 憎みたまふ人びと多かり
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