亡きあとまで 人の 048

2019-09-29☆☆☆:特別な問題点はない01 桐壺

解読編

桐壺 原文 現代語訳 第4章13

きあとまで ひとむねあくまじかりけるひとの おほむおぼえかなとぞ 弘徽こき殿でんなどには なほゆるしなうのたまひけ 
難易度☆☆☆

亡き後まで心晴れ晴れとさせてはおかぬご寵愛だことなどと、弘徽殿などは死後もなお容赦のないおっしゃりよう。

解釈の決め手

人の胸あくまじかりける

「人の」と一般論で語っているが自分たち。死後までも自分たちの気持ちをすっきりさせない状態にさせつづける。「けり」は過去から現代までの継続。

解析編

語りの対象・構造型・経路図

対象:桐壺更衣弘徽殿の女御たち

  • 亡きあとまで・人の胸あくまじかりける人の 御おぼえかなとぞ A・B
    亡き後まで心晴れ晴れとさせてはおかぬご寵愛だことなどと、
  • 弘徽殿などには なほ許しなうのたまひけるC
    弘徽殿などは死後もなお容赦のないおっしゃりよう。

直列型:A<B<C

  • A<B<C:A<B<C
  • A<B:AはBに係る Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉 ※係り受けは主述関係を含む
  • 〈直列型〉<:直進 :倒置 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列 〈中断型〉φ:独立文 [ ]:挿入 :中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの置換X A[,B]:Aの同格B 〈分配型〉A<B|*A<C ※直列型以外は複数登録、直列型は単独使用

述語句・情報の階層・係り受け

構文:とぞ…には…のたまひける/二次

092きあとまで 093の胸あくまじかりける人[=更衣へ]の 御おぼえかなとぞ 〈弘徽殿など〉には なほ許しなうのたまひける
  • 〈主〉述:一朱二緑三青四橙五紫六水 [ ]:補 /:挿入 :分岐
  • 092「亡きあとまで人の胸あくまじかりける人の御おぼえかなとぞ」→「のたまひける」
  • 093「人の胸あくまじかりける」(A「主格」のB連体形)→「御おぼえ」

附録:助詞・敬語の識別・助動詞

  • 亡きあとまで 人胸あくまじかりける 御おぼえかな 弘徽殿など なほ許しなうのたまひける
  • 助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
  • 亡きあとまで 人の胸あくまじかりける人の おぼえかなとぞ 弘徽殿などには なほ許しなうのたまひける
  • 尊敬語 謙譲語 丁寧語

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語彙編

人の御おぼえ

「人」は桐壺更衣、「の」は目的格。桐壺更衣に対する帝の寵愛。

などには

などにおいては。

なほ

死んだ今となってもなお、やはり。

ける

現代までの継続、死ぬ前から死んだ後でも。

おさらい

亡きあとまで 人の胸あくまじかりける人の 御おぼえかなとぞ 弘徽殿などには なほ許しなうのたまひける

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